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椅らば大樹-(14)

大和三輪神社の大欅

秋の大和三山ハイキングの途中、藤原京遺跡エリヤの東南の隅にある三輪神社、その境内「大欅」に感銘を受けました。説明によれば「江戸時代の<おかげ参り>には伊勢街道として多くの人々の目印になった大欅が<大和名所図絵>にも描かれています。今は<御神木>として地域の人に崇められています」とあります。当時すでに街道の目印になるほどの大きさを持っていたのでしょう。樹齢、1000年、あるいは藤原京時代からとすると1300年以上ということになりますが、幹が空洞化し、ひっくり返りかけているものを鉄パイプで支えられて尚、矍鑠としているあたりに感銘の原点があるように思われました。
私達の寿命は格段に長くなりましたが、同時に後期高齢とよばれる
ヨボヨボ期間も延長拡大したように思われます。この大欅のように空洞化しても、倒れかけても、杖でようやく立っていても、矍鑠として立っていたい、、、。健康が欲しいということと、健康でありたいということは違う。欲しいのは欲だが、ありたいと願うことは
祈りといえなくはない、、、判ったようなわからないような話しがありますが、何はともあれ大欅の姿に感動してしまうのです。

2009/10/26